皆様こんにちは。
先日某施設にて自家発電設備の負荷運転を行いましたので紹介したいと思います。
以前に負荷運転の記事を上げていましたが、その時は点検と同日であり報告書等の提出はなかったのですが、今回は点検とは別日程で、かつ試験報告書を提出する請負なのでデータロガー(電圧や電流を指定時間ごとに記録する機械のこと)を用意して作業を行いました。
今回はこちらの自家発電設備(56kW)の負荷運転で、負荷機器は屋内消火栓とスプリンクラーになります。
負荷試験はこれらの消防用設備を作動させて負荷をかける「実負荷試験」にて行いました。
今回使用するデータロガーは共立電気計器株式会社様のKEW5020というデータロガーと各種センサー(電圧、電流)を使用しています。
ちなみに接地・絶縁抵抗計も共立電気計器株式会社様のMODEL6017を使用させてもらってます。
負荷試験で取得するデータは「発電電圧」と「発電電流」の2つを取得しますが、データロガーのチャンネルが3つしかないので、電圧で1つ、電流で2つになりクランプはR相とT相で取得しました。
データロガーと各センサーと取り付けて、データロガーを記録モードにしたら自家発電設備を起動し商用電源から発電電源へ切り替えます。
切替が完了したら負荷機器の消火栓ポンプとスプリンクラーポンプを運転して相互の電流値を確認していきます。
操作部の電流計はレンジが大きすぎて確認が難しいのでデータロガーとクランプメーターにて電流値を確認します、消火栓ポンプは約15A、スプリンクラーポンプが約45Aで合計約60Aなので発電電流も近い値になっています。
この自家発電設備は容量56kWで、電流値換算すると30%負荷で約47Aになりますので、写真の電流値(約60A)で十分負荷容量が足りていることになります。
自家発電設備はエンジンと発電機の組み合わせなので、エンジンの状態も良く確認しないといけません。
特に負荷運転中はエンジンにも負荷がかかり、油温と水温に注意しないと最悪エンジンが焼き付いたりしますのでこちらにも気を配ります。
今回の自家発電設備の容量はそんなに大きくなく、スプリンクラーポンプだけ回しても負荷30%掛けられるのですが、消火栓も絡んでいるので両方回るかの確認もしています。
上記グラフがデータロガーで取得したデータをグラフにしたもので、負荷運転を開始して30分間安定的に発電していることがわかります。
このデータを基に報告書を作成して提出します。
今回はデータロガーを用意しての作業で、これが意外に高い買い物でちょっと出費がかさみましたが、今月後半にも負荷試験の仕事が控えていますし、負荷試験の他にも使い道があるのでこれから活躍してもらいたいです。
これから負荷試験と自家発電設備のメンテナンス(エンジンオイル交換やフィルター交換など)の業務は増えていくと考えていますので、その辺の準備も行っていきたいです。
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